新築一戸建てを木造で建てるメリット・デメリットを知ろう!
新築一戸建ての木造住宅が注目されています。木造住宅と聞くと、昔ながらの日本の住まいというイメージをされている人もいるかもしれません。しかし、日本の一戸建てのほとんどは木造住宅とされているのです。ここでは、木造住宅のメリットやデメリットをまとめています。
そもそも木造住宅とは?
ところで、木造住宅とはどのような住まいのことを指しているのでしょうか。木造住宅は、建物の構造に木材を使用している住宅になります。壁や柱などで木材が使われているのです。木造住宅で使われている木材は、ヒノキやスギが一般的です。スギやヒノキは香りもよいため、木造住宅にすると、木の香りがほんのりと漂うという特徴もあります。
日本は、木材が豊富にあったことから、木造建築の技術は古くから発展していました。実際に寺社仏閣は、木造で建てられています。そのようなことから、日本のほとんどの一戸建てが木造といわれていて、実際に平成30年に総務省が調査を行った住宅・土地統計調査においても、一戸建ての木造住宅は全体の92.5%と高い割合になっていることがわかっています。
木造住宅は、自然の木材が使われているので、寿命が短いのでは?と思われている人もいるかもしれません。確かに、木造住宅の寿命はおおよそ30年ほどといわれていて、鉄骨造りと比べると短いです。劣化がある場合、建替えてしまう方が多いことから寿命が短いという結果が出ているともいえます。木造だからといって、必ず30年が寿命というわけではありません。住宅の寿命は、設計方法や環境で寿命は変わるため、目安と思っておいてください。
新築一戸建てを木造で建てるメリット
新築一戸建てを木造で建てるメリットについてまとめておきます。
■コストを抑えることができる
木造住宅の場合は、構造体が軽いので基礎工事の際に、手間がかからない分コストを抑えることができます。また、木材はそのままでもある程度耐火効果がありますが、鉄骨系の場合は、構築材に耐火処理や防錆処理を施さなければならないということもあり、この下処理にかかるコストも発生してしまうようです。下処理に時間がかかることもあり、木造のほうがスムーズに建築が進みます。
■自然に囲まれた住まいに
木造の住まいは、木の香りや木目の美しさが楽しめるなど、自然素材ならではのよさが詰まっています。自然素材で作られた住まいは、落ち着きのある空間になるうえ、癒し効果が高いといえるでしょう。天然の木材からは、マイナスイオンも発生されているため、ストレス解消につながります。あたたかみのある家にしたい人は、木造がおすすめです。
■湿気を緩和できる
調湿効果がある木材で住まいと建てることで、室内の湿度を調整しやすくなります。室内が乾燥しているときは、木材が蓄えている水分を空気中に放出するので、部屋の乾燥が緩和されます。湿気が多い季節は、空気中の水分を木材が吸い込んでくれるので湿気が少なくなるようです。
新築一戸建てを木造で建てるデメリット
新築一戸建てを木造で建てるデメリットについてまとめておきます。
■強度と耐火性が落ちる
木造住宅の大きなデメリットとされているのが、鉄骨系の住まいと比べると、耐火性や強度が落ちてしまうということです。自然災害が増えていることもあり、耐震性で不安を感じてしまう方もいるかもしれません。
しかし、構造体に影響がないように、木造住宅を建てる際の設計に工夫をすることで、耐震性は強化することが可能です。また、住まいの定期的なメンテナンスを行うことで、こういった不安を解消していくことはできるでしょう。
■害虫被害を受けやすい
天然の木材を使用しているということもあり、シロアリなどの害虫被害を受けやすいということがいえます。被害を受けてしまうと住まいの構造に影響が出てしまうことから、定期的な防蟻点検や薬剤を散布するなどメンテナンスをしてください。
■自然災害での劣化が起こりやすい
鉄骨系の住宅と比べると、台風や大雨など気象による災害を受けやすくなってしまいがちです。とくに近年は台風による被害が大きく取り上げられることが多いです。木造住宅では、基礎工事の段階で災害対策を取り入れることをおすすめします。
■燃えやすい
木材なので、火災の際に燃えやすいです。ただし、万が一のことも想定し、木造住宅では、災害が発生したときに脱出できる構造を用いて建築されています。また、木材は表面が炭化したとしても、内部まで火が燃え進むに時間がかかるといわれています。
そのため、完全に燃えてしまう前に逃げることができるように構造体を工夫することで、人命を守ることができるようです。木材の種類で耐火性は変わってくるため、事前にハウスメーカーや工務店に確認しておきましょう。
新築一戸建てで木造住宅を建てるメリットやデメリットをお伝えしました。木造住宅ならではのよさもあるので、充分に検討して木造にするか鉄骨にするか決めるようにしてください。